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キャリコン豆知識

キャリアコンサルタントって何をする人ですか?

2020.05.02

湘南の熱いキャリコン、トニコバです。

「キャリアコンサルタントって何をする人ですか?」と聞かれることよくあります。
「職業紹介されるのですか?」と聞かれることも多いのですが、実際にそういうお仕事をされている方もおられますし、大学などで就活される学生さんたちにアドバイスをされている方もおられます。ただそれに限らずもっと広い範囲で職業に絡んで個人の生き様に関する色々な悩みについて相談や支援を行う役割を担っていると思います。企業で、学校で、行政機関で、あるいはNPOの活動を通じて、活躍されている方は本当に多方面で頑張っておられます。

参考のために私のこれまでにたどった道を紹介します。

約3年前に民間資格であるCDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー)をとりました。当時、私は大手メーカーに大卒後約30年間勤めるサラリーマンで経理や経営企画の仕事をしていましたので、キャリアコンサルタントというものに具体的なイメージは全然ありませんでした。資格を取る目的も自己啓発でのひとつであり、隙間時間でなにか勉強してみたいと思ったことがきっかけでした。

しかし、養成講座を受け始めてから、みるみるこの世界の学ぶ楽しさに惹かれて行く自分がいました。職場では事業管理や計数を扱う仕事を本分としながらも、私は日常の仕事ではずっと靴を左右反対に履いているような居心地の悪さを感じていました。しかし、キャリアコンサルタントの学びを深めていくたびに私にはすっと腹落ちしていく内容ばかりでした。そしてキャリアコンサルタントの資格取得後すぐ後に上級資格であるキャリアコンサルティング2級技能士を取得しました。ツボにはまるという言葉がありますが、まさにこのとき私はそうだったのかもしれません。

当時は、国家資格のキャリアコンサルタントが誕生する直前でしたし、世間的に今よりももっとキャリアコンサルタントの認知度は低かったように思います。私が資格を取得したことを同僚や上司に伝えても「なにそれ?」というリアクションでした。私はキャリアコンサルタントの資格をとっても、その資格を活かす道というのはなかなか見つからなかったのです。

そうこうしているときに、私の勤める企業で「うちの職場は社員に元気がない」というトップの問題意識に私も同様に感じており、なんとかして働く個人個人や組織をもっと元気にしたいという思いが強くありました。私は本職の仕事の傍らで養成講座で学んだことを活かして私の職場の人たちに一人ひとりに向き合ってみたのです。仕事や職場における悩み、仕事と家庭の両立や今後の人生設計における悩み、様々な悩みや課題に対して耳を傾けてみました。他人に寄り添う、他人へ支援をする、それらはとても難しいことですが、私にとってはかけがえのない使命感のようなものを感じていました。

それから、私は個人が気軽に安心して相談できる相手を設定できるメンター制度の提案や自らそれに従事したり、今後の自身の進む道を相談できる社内キャリア相談の窓口になったりと、できることから行動に移していきました。結局、キャリアコンサルタントという資格に値打ちがあるのではなくて、言い換えれば「持っている知見を生かして他人に支援する役割」のことなのですね。その役割を果たすかどうかは個人次第なのかもしれません
私が話を聴いてあげる。その行為は周囲からは容易いものと映ったかもしれませんが、とても難しくいつも面談が終わる度に「これで良かったのか?」と自問自答する日々でした。しかし、実際には、話を聴いてもらっている本人たちは心から喜んでくれました。そして皆さん何かしら活力が湧いてくるようなのです。少しずつですが職場も組織も変わっていきました。

そんな事をやっているうちに、ちょうど勤め先企業で「早期退職優遇プログラム」が打ち出されたのを機に退職と独立を決めました。残りの人生は好きなこと(=人に対する支援)をやろうと心に決めたのです。私自身の人生の針路を決める考えも養成講座で学んだ知識がフルに活躍しました。

現在は、IT企業の非常勤役員を務めながら、企業向けの研修やセミナーを通じての社会人向けキャリア教育、大学でキャリア講師として登壇、中小企業における異文化トレーニングなど幅広く活動しています。すべて根っこにあるのは養成講座に学んだ対人支援のスキル、知見であるのは間違いありません。

話は戻ります。「キャリアコンサルタントって何をする人ですか?」という質問に対する私の回答です。
キャリアコンサルタントとは、現在やっているお仕事が何であれ、目の前にいる相談者に対して三つの言葉「私に会いに来てくれてありがとう」「私に何でも話して大丈夫です」「あなたがやりたいこと、出来ること、やらねばいけないこと、を一緒に考えていきましょう」を言える人間だと思います。つまり、相手に対する感謝の気持をもってそこに安心の場を作り上げる関係性を築けて相手に寄り添う意志を伝えられる、そういう人間だというように思います。

相談者は他人なのですが、ときにはあなた自身であったりするかもしれませんね。

いつか養成講座や勉強会でお会いできる機会を楽しみにしています。

以上

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