「環境は変わる」
今年の連休がこんなふうに蟄居状態になるとは、3か月前に誰が想像したでしょう? 多くの方が、人間の環境はあっという間に激変しうるものなのだと驚愕とともに思い知ったのではないでしょうか。
キャリアコンサルティングをしていると、20年、30年経っても変わらない職場や仕事を探したいとおっしゃる方がよくいらっしゃいます。一つの会社に30年勤め上げて人生を全うする。素晴らしいです。ただ残念ながらこれがどんどん難しくなっているのです。これまで当たり前に思っていた、人が集まれる社会、夜遅くまで出歩ける社会、飲み会で仲良くなる社会が、あっけなく崩れてしまいました。これらを前提条件として営業していた事業体、例えば飲食店、イベント関連等々は、瞬く間に危機に陥りました。順調に経営していて、何の悪いこともしていないのに、たまたま自分の選んだ業態が環境の変化で出来なくなってしまったのです。
でも、振り返ってみればこういう大激変はこれまでにもありました。私が今回のコロナ蔓延で、一つ人間が肝に銘じるべきだと思うのは、「環境は変わる」ということです。今のこの環境が永遠に続くなどという前提で、生きていてはいけないんだということです。
コロナ後の社会ということを考えてみると、人の仕事が劇的に変わっていくのではと予想しています。例えば飲食店での雇用は大幅に減るのでは? その雇用はどこが吸収できるのか? 介護、医療、宅配、なのか?
キャリアコンサルティングの相談内容も大きく変わると思います。キャリアコンサルタントは今の社会情勢に敏感になって、今の状況でとりあえず何が出来るのか、どんな仕事が消え、どんな仕事が出てきたのか、勉強しておかないといけないでしょう。この大激変の中で役に立つ活動が出来るかどうかが、まだ認知度の高くない国家資格であるキャリアコンサルタントの価値を決めるのではないか、と思っています。