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講師インタビュー

目の前の人の力になりたい、が原動力。キャリアコンサルタント歴 18年の勝亦先生インタビュー!

2023.02.07

こんにちは!
キャリアドライブのキャリアコンサルタント養成講座、主幹講師である勝亦先生に、キャリアコンサルティングに関わった今までの人生や、講師としての想いなどをお聞きしました!



働きながら学び始めた心理学

― キャリアコンサルタントを目指したきっかけを教えてください。

実は、キャリアコンサルタントは目指したというより、ご縁に恵まれていつしかなっていた、という方が近いんです。大学卒業後は学校事務の仕事をして、その後、キャリアコンサルタントの仕事に就きました。

事務として小学校に勤務していたとき、事務室登校している不登校の子がいたんです。相談室も行けない、校長室も行けない、だけど事務室なら来れるといって。それで半年以上、面倒を見ながら仕事をしていた期間があったんです。その後異動した中学校にも不登校の子がいて、一緒に学校生活を過ごして触れ合うなかで、こういう子たちの支援が必要だなと思ったんです。当時、スクールカウンセラーの制度がまだしっかり出来上がっていなくて、専門的なケアがなかったんです。それに加えて、先生たちのメンタル面での休職も増えてきていて、子どもへの支援も必要だけど働く人への相談窓口もあるべきだと思い始めるようになりました。並行して、ちょうど大学に編入学して心理学の勉強をしていたので猶更、そういった支援への関心が高まっていきました。

― 大学に編入学!なぜ、心理学を学ぼうと?

もともと、高校時代に心理学に興味はあったんですがいろいろと迷い、先生方からのアドバイスもあり結局進路を諦めてしまったんです。だけど、働き始めて何か勉強をしたいなと思ったときに、やっぱり最初に浮かんできたのが心理学で。勉強したい!と思ったので編入学を決めました。働きながらの勉強はレポートに追われたりかなり大変でしたが、もともと学びたかった分野ですし、頑張れました。

相談員としてのデビュー。
向いてないかも…を克服するために勉強の日々

心理学の学びを活かした仕事として、まずはスクールカウンセリングや心理カウンセリングが思い浮かびました。ただ、いつかできたらいいな、といった気持ちで学校事務も頑張っていて。その中で、事務に活かすために勉強していた簿記の講座で、静岡県の就職支援センターの方に出会ったんです。お話しを聞くに、県で若年者向けの就職相談施設を立ち上げたばかりで、相談員を探していると。そこで私に「どうかな?」とお声がかかったんです。キャリアコンサルタントなんて言葉は当時知らなかったんですが、その出会いで、就職の相談に乗る場所があるんだと知りました。相談の大事さを感じていたところだったので快諾して、それが3月の中旬くらい。そのまま就職が決まって4月1日から勤務していました。

― 4月1日、初めてプロの相談員として窓口に立つわけですね。大変でしたよね?

すごく大変でしたね。事前に準備はしましたが、心理の部分は分かるにしてもキャリアの部分がさっぱり分からない。その状態でいきなりカウンターに立って、たくさんの相談者さんがいらっしゃって…。県の就職支援センターなので、お仕事を探している方が次から次へと。年代も10代から60代まで本当に様々でした。

― どんな風に相談に乗りましたか?

カウンセリングの技法を使って、お話しを聞いて何が問題なのか一緒に探りました。お仕事を探したい方々なので、就職の求人を見たり、今までのお仕事を聞きながら、希望の仕事や今後どうしたいといった話をしていきました。日々戦いというか勉強でしたね。

― 逃げ出したくはならなかったですか?

入って3日目には向いてないんじゃないかなと思いましたね(笑)何が課題かと聞くことはもちろんできるんですけど、そこからどうしたら良いかが分からない。20代で若かった上にそれまで学校勤務だったので、職業の違いや民間企業の理解が乏しかったですし。そんな中で、履歴書や職務経歴書の添削、面接指導、セミナーの仕事、高校生の就職支援のための高校回りまでこなしていました。丸1年終わるまで本当に大変でしたね。

― 向いていないと思いつつも続けられたのはなぜですか?

最初3日は本当にやめようと思ったんですが、でも週がかわったらまた頑張ってみようという気持ちになって。そこから、知識をつけなきゃといろんな本を買い漁って勉強をしました。履歴書の書き方や業界の本や資格の本。もともと勉強するのは好きなので、知らないことを知ることは嫌ではなかったかなと。あとは相談者さんから教えてもらうことも多かったです。

― 次から次に分からないことに出会うことは、大変さでもありながらも楽しみでもあったんですね。キャリアコンサルタントの資格はいつ取得されましたか?

この仕事に就いてすぐに養成講座に通い始め、取得しました。改めて傾聴の練習やロールプレイもできましたし、自己分析や仕事を理解するという点でも勉強になりました。あとは、講座の受講生が私ひとり20代であとは先輩が多かったんです。そういう方々と一緒に勉強することも切磋琢磨できありがたかったですね。

― 相談中に気を付けていることはありますか?

まずは、本音で話してもらう環境をつくることですね。信頼関係がないとなかなか話してもらえないと思うので、信頼してもらうような働きかけは大事にしています。相談者さんは様々な不安や思いを抱えていらっしゃるので、まずは緊張感をほぐしてあげられるよう、声掛けや表情でのフォローを意識しています。

あとは、どの人も得意なことや良い部分って必ず持っていると思うので、そこを探して、気づいてもらうことも心掛けています。本人が気づいていないものを話の中からたくさん見つけることができるので。

ドイツ派遣で持ち帰った学びとは。「包括的な支援したい」

― 文部科学省の事業で15日間のドイツ派遣に行かれましたね。

この仕事を始めてから、海外の支援を知りたい、現場に行って見てみたいとずっと頭にありました。キャリアコンサルティングって欧米から入ってきているので、日本はどちらかというと遅いスタートで、支援の遅れがあると当時感じていて。認知度や必要性、扱いも全然違うと。それを日本と比べて見てみたかった。そんな中、東京のセミナーに参加した際、ドイツ派遣のチラシを見つけたんです。後日、職場に「行ってみたいんです」とぽろっと言ったら「いいじゃん!」って言ってくれて。とても理解のある職場で、私がスキルアップすることをすごく後押ししてくれました。それで小論文や経歴を準備して公募に応募したら、なんと運よく通って!

― 本当にすごいですよね、国の事業で選ばれるなんて。たった8名に。どんな学びがありましたか?

本当に盛りだくさんでした。1日2~3か所回って、15日間で30カ所ほど訪問させてもらいました。学校、青少年の相談所、職業訓練校、難民施設、教会、託児所…。地域性の違いも見られました。裁判所で裁判の傍聴もして、犯罪を犯してしまう青少年の支援として、役所・ケアする専門家・裁判所が三角形で連携しているということを知りました。あとは発達障害の支援をする病院も、学校と連携をしていました。ドイツは、地域と連携しながら包括的に、若者たちの支援をできる人がいるんです、国家資格として。学校と病院を繋げたり、お家と病院を繋げたり、そういうシステムがすごくしっかりしている点を学んできました。

― 帰ってきて変化はありましたか?

ドイツのような包括的なやり方をしていきたいなとすごく思いました。当時もう、キャリアコンサルタントとしては10年ほどキャリアは積んでいましたが、自分たちだけでは支援できないことも経験し、ほかの施設や機関と連携する必要性を感じていたころの派遣だったので、やっぱり大事だよねと再認識しました。

そこで、自分が抱えられない案件は専門の方へ紹介する仕組みなのですが、ただ紹介して終わり、ではなくて、その後も一緒に支援していくのを心掛けました。担当者同士で連携したり、相談者さんにたまに来て頂いて報告を受けたり。私なりに相談に乗れることはしていくようにして、三者が連携するのを一層意識して取り組むようになりました。

目の前の人の力になりたい、が原動力。
講師としても続く自己研鑽。

― 今は講師としてご活躍ですが、どんなキッカケがありましたか?

現場で相談者さんにいかに役に立てるかをずっと考えて勉強していたので、最初は育成は頭にはありませんでした。ただ、自分の職場に新しくキャリアコンサルタントとして採用される方が増え始めてから、少しずつ考えが変わりました。中には資格はあるけど経験がない、という方もいらっしゃって、そうなると現場で必要な知識やスキルの習得が必要。それで研修の時間を設けて、自分の経験を伝え始めるようになりました。その後、キャリアコンサルタントが国家資格になって有資格者も増えてくる中で、他の施設を見ると、研修がなくそのまま現場で働いてらっしゃる方が結構多かったんです。そうなると、養成講座の段階で現場に即して伝えられることは教えた方がいいんじゃないかと思うようになりました。最初は他社さんで講師を始め、キャリアドライブで講師としては2社目となります。

― 勝亦さんは一貫して、人に求められるものに応えたい、気づいてしまったからには何とかしたいという想いが強いように感じました。

そうですね、私も今回自身を振り返りながらそう思いました。自分に何かできるかな、力になれるかなというのがスタートですね。

― 講師として大事にされていることは?

私だから話せること、経験があるから話せることを大事にしています。今まで相談機関では、様々な方のご相談にのってきまた。大学生、バリバリキャリアアップしたい方、引きこもりの方や障害を持たれている方、企業さんや外国人の方など…。幅広く経験してきたことを、講座の中に盛り込むようにしています。講座って、伝えたいことはすごくたくさんあるんですよ。でも、ただお話ししていても頭に入ってこないじゃないですか。なので、事例と合わせて実践的にお話しすることによって、受講生にも身近に感じてもらいたいなと意識しています。

― 養成講座のメンバー全員で意見を出し合って作ったブランドコンセプト。「自分が変わる。仲間と変わる。地域を変える。」に講師としてどんな想いを込めましたか?

自分が変わる、というのが大事だと思っています。キャリアコンサルタントとしてこれから誰かの支援にあたるとか、誰かに影響力をもつ立場になる可能性もある中で、まず初めに自分が何ができて何ができないか知ることや、自分の価値観を知ることがスタートだと思います。そこから今後、自分がどう変わっていくかを想像しながら勉強して頂きたいなと思っています。まずは自分が変わっていくことができるようになることで、話の聞き方や人生の捉え方など、柔軟性をもつこともキャリアコンサルタントとして大事かなと思っています。そのために、講座の中では自己分析や、自分について改めて見つめなおす時間もとっていますし、他の受講生との対話から気づくこともあるので、グループワークも多く取り入れています。

― 勝亦先生の夢や展望をお聞かせください。

講師として完成、というのはないと思っているので、もっと学んでいきたいしスキルを磨きたいと思っています。技法も理論も新しいものは出てくるし、時代もすごく早く変わっていく。世の中のシステムや人が変わると、育ってきた環境も違えば考え方も違ってくるので、今の世の中にそった知識やスキルをつけていたいです。そのために、自分に足りない知識は研修などで補いたいですし、講師一本ではなく、現場に出ることも大事にしています。今は社会人から学生、高校生のキャリア支援をしています。講師は大勢の方にレクチャーできる良さもあるし、一方で、やっぱり一対一のカウンセリングでしかできないことってあるんですよね。そういう場は、自分のベースでもあるし大事にしていきたいです。

また、これからはキャリアコンサルタントとして巣立っていく方がたくさんいらっしゃるので、そういった方の相談に乗ったり、支援を今後できたらいいなとは思っていますね。

― キャリアドライブの養成講座を検討する方にメッセージを。

キャリアコンサルティングに関する知識や技能は、本当に大勢の方に知って頂きたいと思う内容ばかりです。もちろん、キャリアコンサルタントとして今後誰かの支援にあたるのももちろんですが、それだけでなく、ご自身の今後のキャリアを考えたときに、自分のためにも受けて頂けたら嬉しいです。養成講座を受けて頂いた後は、やっとそこがスタート地点。主体的に学んで自己研鑽していかなければいけない世界です。とても大変な部分もありますが、ご自身の目指すものに向かって頑張って頂きたいなと思います。そのために私たちがどんなサポートができるかなと日々、考えを巡らせています。

養成講座で、ぜひお会いしましょう。

勝亦先生プロフィール

キャリアドライブ
キャリアコンサルタント養成講座 主幹講師

【保有資格】
・キャリアコンサルティング技能士1級
・国家資格キャリアコンサルタント
・産業カウンセラー
・認定心理士 他

  • 大学卒業後、富士市内の小中学校で学校事務
  • 武蔵野女子大学(現:武蔵野大学)人間学部に編入
  • 働きながら通信教育で心理学を学ぶ
  • 2005年 静岡県ヤングジョブステーション(静岡県沼津市・静岡市)勤務
    同年  キャリアコンサルタント資格取得
  • 2008年 静岡地域若者サポートステーション(静岡県清水区)勤務
  • 2010年 講師業(就職啓発講座、ビジネスマナー、コミュニケーションなど)開始
  • 2012年 若者のためのキャリアデザイン支援室 fきゃる(静岡県富士市)勤務
  • 2015年 文部科学省主催 ドイツ視察派遣
  • 2019年 キャリアコンサルタント養成講習 講師
  • 2021年 キャリアドライブ キャリアコンサルタント養成講座 主幹講師
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