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コラム

リスキリング(Re-skilling)とキャリアコンサルタント

2023.01.06

こんにちは。主幹講師のアンファンです。
新しい年が明け、キャリアコンサルタント養成講座2023年1月クラスが開講いたします。
昨年11月に前クラスが終了して2か月…寂しさもありながら、また新たな受講者の皆さまと出会うことができる幸せを感じています。

さて、岸田文雄首相が2022年10月初旬、秋の臨時国会における所信表明演説で、年功序列的な職能給からジョブ型の職務給への移行、リスキリングへの支援を打ち出しました。
そして、「リスキリング」の支援に今後5年間で1兆円の予算を投じる方針が示されました。

リスキリング支援「5年で1兆円」 岸田首相が所信表明(日本経済新聞)

このニュースで、初めて「リスキリング」という言葉を知った方も多いのではないでしょうか。今日はその「リスキリング」についてお話をします。

海外でのリスキリングへの取り組み状況

海外では、ダボス会議において2018年から3年連続で「リスキル革命」と銘打ったセッションをおこない、「2030年までに全世界で 10 億人をリスキリングする」という宣言をしています。

アメリカでは2008年時点で、「25万人の従業員のうち、未来の事業に必要なスキルを持つ人は約半数。約10万人は10年後には存在しないであろうハードウェア関連の仕事のスキルしか持っていない」として、2010年代前半よりリスキリングに着手しています。

ドイツでも、2010年に「インダストリー4.0構想」を公表し、それぞれの地域・職種に応じた教育や訓練プログラムの実施、先進事例の紹介、DX の試験プロジェクトなどを無料で提供しています。また、従業員のリスキリングを行うための補助金や助成金による訓練負担の軽減も積極的に行われています。

このように、海外ではすでにリスキリングのための取り組みを推し進めています。

そもそもリスキリングとは?

日本では、スキルアップやリカレント教育といった言葉は聞いたことがあるかもしれません。

リカレント教育とは、学校教育からいったん離れたあとも、それぞれのタイミングで学び直し、仕事で求められる能力を磨き続けていくこと、このための社会人の学びをリカレント教育と呼んでいます。仕事と教育を繰り返すことを意味します。(厚生労働省
学校教育からいったん離れて社会に出た後も、それぞれの人の必要なタイミングで再び教育を受け、例えば、社会人になってから学びなおしをする、大学院に通う、資格取得をするなどです。教育訓練給付金制度や助成金などもあります。

一方でリスキリングとは、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」(経済産業省)を意味します。

リカレントと大きく違う点は、DXなど産業構想や技術の進展、労働市場や経済の変化、働き方の多様化などに柔軟に対応するスキルや知識を獲得していくことです。
技術の進展とともに業務は急速なスピードで変化していきます。数年前に、「10年以内に今ある仕事の半分はなくなる」という論文発表がありました。今ある仕事は減るかもしれませんが、新しい仕事が生まれていくのも確かです。
それに合わせて私たちも対応していけるようなスキルを身につけなければならない、自分自身を「変えていく」ことが大切です。

自分自身を変えるために、何をすればいいのか。
それには、「どういう知識が必要か、またこれからどういうスキルを身につけていけばいいのか」を主体的に考えることが大切です。誰もが同じではなく、自分にとって必要な知識やスキルを身につけていくことが重要だと思います。それによって新たな職業に就いたり、今の職業で求められる業務を遂行したりすることができるでしょう。

ますます高まるキャリアコンサルタントの必要性

上記のような場面で、キャリアコンサルタントの重要性が問われると思います。
せっかく知識やスキルを身につけ資格を取得しても、それがうまく活かせなかったりすることもあります。「今の自分にとって何が必要なのか、いつ、何のために、どんなスキルや資格を取得するのか。」キャリアの専門家であるキャリアコンサルタントが、一緒に相談しながらその人の職業人生について考えることにより、自分自身の能力をより発揮し活かせる方法が見つかるのではないでしょうか。

自分自身のキャリアプラン・ライフプランを一緒に考えていく「キャリアコンサルタント」が、これからの時代ますます必要になると思います。

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